本日はピアノ講師経験から見えた親子関係についてのお話です。
昔大手ピアノ教室で教えていた時のことです。
保護者の方とお付き合いする事がもちろんあり、まだ若い子供がいない時期の私は、少し気後れしたこともありました。
それでも、沢山の保護者の方と話すうちに、お母様と話すことに慣れて、楽しくもなっていました。
そこから学んだ事も多く
今の子育てに影響を与えたこともあります。
小学生はかわいい
基本的に、小学生は本当に可愛い。
自分の子供を持って、小さい時からの成長を見ると、小学生にもなって何でまだ出来ないんだろう?なんて思ってしまいますが
昔子供に教えていた時は
小学生は、紛れもなくまだ可愛い子供でした。
自分の子供では無いからと言われればそうなのですが、講師としての目からは少しづつ成長して行く良い所しか見えません。
親になった今では、別目線からも子供達を見る事が出来ますが、それでもやっぱり小学生は可愛いです!
小学生時の親の影響
子供の性格は親の関わりかたで変わる、と思うようなことは沢山ありました。
生徒さんは最初は小学生が1番多かったです(私と一緒に成長してましたが)。
お子さんに付き添って来る方、お子さんに任せる方と色々ありましたが
良く顔を見せる方のお子様は愛情を沢山注がれている感じで、少し甘えん坊の子も多かったです。
しっかりしたお子様のご両親で、ほとんどお会いしたことの無い方もいらっしゃいました。
もちろん、子供の性格や状況に合わせて、柔軟に対応されていた事でしょう。
子供の時は親の影響が強い、と感じたのは
何気ない親御さんのふるまいで、お子さんの性格が作られていたことに気付いた時です。
小さい時から、あまりおしゃべりでは無く、いつも静かにニコニコしていた女の子のお母様は、すごくおしゃべり上手な方でした。
その子は、中学生になると、小学生までとの物静かな感じから一変、ハキハキとおしゃべりする子になりました。
私の前で臆面もなく子供が『可愛い』と言うお母様の子供は、いたずらっ子な顔をして、愛嬌のある男の子でした。そして家の事も学校の事も何でも話すおしゃべり君。
礼儀正しくきちっとした印象のお母様のお子さんは、礼儀正しくしっかりしたお嬢様に育ちました。
お月謝の振り込みが遅れてしまう子のお子様は、忘れ物や遅刻が多い。
大体のお子様が幼稚園年長~小学1年生から始める中、珍しく小学3年生からピアノを始めた子は、とにかくピアノが好きで習いたくて習いたくて来たようで、びっくりする程上達が早かったです。完全に自分の意志ですので、曲もどんどん進む様子を見て、自分がやりたい事をやる事の大切さを感じました。
中国人のお母さまもいらっしゃいましたが、私をとても信頼して下さって、結婚時に素敵な中国茶器を贈って頂き、その時頂いたお茶の美味しさから、中国茶にはまった時期もありました。お母さまはお子様達にも大きな愛情を注いでいる事が分かる方。お姉さんはとても優しくしっかり者。下の弟君は逆に気持ちのコントロールが難しいタイプでしたが、高学年にもなると気持ちをコントロールする事が出来るようになっていました。
私が退職して数年後、お子様の成人式時の素敵な家族写真もお送り下さいました。
長い指導歴の中で変化が見える子供
ピアノ講師は10年以上子供達と付き合う事もあるので、幼稚園生~高校生、高校生~社会人、とステージの変わる生徒さんも沢山いました。
レッスン時間を考えると人生のほんの一部にはなりますが
幼稚園~高校生まで教えた男の子は、可愛い人なっつい子が好青年になっていました(私の結婚の際、自分のお小遣いから夫婦で使うマグカップを贈ってくれました。)
男の子は大幅に態度が変わる事は無く、女の子はだんだん外向きの顔を身に付けてきます。
女の子の中にはとにかく自分の世界の強い子もいて、そういう子は逆に変わりません。いつでも本を手離せない本好きの女子高生は、毎度自分の夢中になっている本の話を聞かせてくれて、行き帰りも本を読みながら、です(事故に合わないように気をつけてと話してました。)
思春期の女の子の心
レッスン中におしゃべりする事もあったのですが、女の子の世界が大変だと感じた事もあります。
教えている子達の中には、うつ・髪の毛が抜ける・学校に行けないと言う子もいましたが、全て女の子でした。そして、全て長女でした。
女の子ばかりだったのは、ピアノを習っている子に女の子の方が多かったせいもあるかも知れませんが、女の子は特に思春期に、人間関係で苦しんでいるように感じました。
みんなしっかりして見えるし、レッスン中では逆に饒舌です。私に対しても気づかいがあります。
おしゃべりな子は、周りに気を遣ってしゃべっている事もあるのかも知れません。
周りが見えすぎてしまい、人間関係に気を遣い、そのせいで疲れていたこともあるでしょう。
高校生以上になると、親御さんが顔を出す事も減ってくるので、余計に家での様子は分からなかったりします。
長女気質の子達は『責任感の強い子』と言う印象はありました。親御さんもきちっとして厳格な家庭と言うのもあったかも知れません。
うつになっている社会人の女の子(当時は私より5つ若いくらいでしたが)、心通いあう人間関係を求めているようでした。
『子供を見守る』と言う事
小さい時は『見てみて~!』とばかり言っていた子も、だんだん親に見られたり知られたりすると恥ずかしい、と言う気持ちが増えてきます。
また、自分がしっかりしなきゃ、と頑張る子もいると思います。
ただ、そんな子でも、親はいつでも助けられるんだよ、と子供には伝えたいなと思います。
小さい時に甘えられない子は、大きくなって上手に甘えられません。そうなると、誰かを受け止める余裕も無くなってしまうと思います。
甘えてくるうちは、沢山甘えさせてあげたいです。自分が助けてもらった経験があって、初めて人を助ける事も出来ると思いますので、小さい時にそこから手を引いてしまうと、助けられた経験値が少なくなってしまいます。
自分が子育てをして
今うちも上の子が中学一年生。ここまであっという間でした。下の子小学3年生、いつまでもかわいい。
一人目より二人目の方が上の成長を見ているせいか、あまり大きな期待をかけ過ぎず、『出来ない事』を気にしないでいられます。
今にして思えば、子供にかけ過ぎる大きな期待も長女気質を育てるのかも知れない、と感じます。
そう考えたきっかけに、私の大切な友人の事もあります。
我が家は上が男の子で、しかも親の気持ちを汲み取るのが上手過ぎない子で良かったのでしょう。
うちに、何でもできる子が来てしまったら、それこそ何も気づかず育てていたかも知れない、と。
子供が出来ない事があって、色々気づかせてくれました。
子は親の鏡
子供は親を見て育ちます。
親の言う事は聞かない子も、ふるまいはマネします。
小さい時の自分や、今の自分のダメな所を子供は鏡のように見せます。
と思うと、実は子供の良くない所よりも良い所を積極的に見るのは、親のためにもなると言う事ですね。
上の事は自分自身に言い聞かせています。
子供の良き鏡になるのは、本当に難しいです(根っこが怠け者なので。。。)
子育ての考え方は色々ありますけど、私が子育てする中でしっくり来たのは👇の本です。
子供の話を聞く大切さ👇
本日も最後までお読みいただき有難うございました